

ゴミ問題、プラスチック公害、大気汚染、環境ホルモン、石油の枯渇、ダイオキシン、森林破壊・・・・・。最近マスコミを賑わしている環境破壊に関するキーワードの一部です。これらを受けて、紙のリサイクル、ゴミの減量・分別、植林、低燃費車の開発などさまざまな解決策が論議されています。
資源、エネルギー、環境に関して全く無頓着であったほんの数年前と比べると、大きな意識改革が起こりつつあるといえます。
しかしながら、これらの活動の延長線上に、明るい21世紀が見えてくるのでしょうか? これでいいのかな・・・と思いながら、とりあえず身近なわかりやすいことからやっていこう、これが現実の姿ではないのでしょうか。
目に見えない環境ホルモンから身近な紙に至るまで、論議の対象はさまざまですが、私がこれからお話ししたいことは、非常に身近でありながら、あまりにも巨大で計り知れない資源としての森林です。
生物が創り出す最大の構造物は樹木です。樹木によって構成される森林は、多様な生物が命をはぐくむすばらしい惑星「地球」の環境を形成する基礎となっている重要な資源です。さらに森林資源の寿命は生物界で最も長く、樹木としての生命を終えた後も、人間社会では材料として使われ、さらに長い年月を経て石炭、石油という化石資源にまで至る、重要な物質基礎資源でもあります。
そうです。森林は、地球環境のルーツであり、われわれ生物のルーツであり、さらにさまざまな有機資源のルーツでもあるのです。
『持続的発展』と『環境保全』は、私たち人類が二十一世紀を生きるための最重要課題です。これらを満足させる社会は、口先だけの環境論や場当たり的な資源利用、中途半端な材料〜材料間のリサイクル、ゴミの減量といった後始末的なその場しのぎの活動によって決して構築されるものではありません。
必要なことは、まず自然界を理解することです。環境の基礎を構築するのは森林であり、すべての物質は物質循環システムの中に存在しています。そのような自然界のシステムの中に人間活動を組み込む具体的なテクノロジー(科学技術)を開発し、その技術を核として地球システムと衝突しない人間社会を構築していくことが必要なのです。
樹木はあまりにも身近です。そのためかえってその地球生態系における機能、意義などについて、時間をとって深く考えることはほとんどないのではないでしょうか。
さあ皆さん、私と一緒にミクロのサイズに体を縮め、樹木の細胞の中に入ってみましょう。細胞を形づくる素材と仲良くなりましょう。そして木の内部から地球を眺めてみましょう。
そこからは、今までと全く違った地球と、高度な技術に裏打ちされた明るい緑豊かな人類の未来が見えてくるでしょう。 「夢ある未来の鍵は木」(1999年 森の風プロジェクト編)より
次回へ続く(不定期更新)
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